aya-kobayashi-manita 's 翻訳 Try It !

只今、勝手に育児休暇中・・・

 お陰様で、娘は今月で10カ月になります。想像以上に大変な子育てで、毎日振り回されっぱなしです。ヤマネコか小恐竜rexか、はたまたー??な娘ですが、ギャン泣きがないと逆に「元気ないのかしら?」と不安になるような、これまた、父母共に振り回されっぱなし・・・


 今回は、只今、勝手に育児休暇中・・・というわけで、娘が生まれた時のブログを過去より転載させて頂きます・・・


 マタニティ期間、子育て中の今、ただ子供に夢を見るだけでなく、やっぱり堅苦しく言えば人間というものに想いを馳せます。誕生という神秘、命の奇跡・・・分かち合えればと思います。どうぞ宜しくお願い致します。


 *文章中に出て来る『絵』というものは、文末に添付させて頂きます☆



ザ・赤ちゃんずワールドの不思議:覚書き

2019-09-02 04:36:49

テーマ:妊活

無事、退院しました。有難うございます。3469kg、なんともビッグベビーの誕生でした。有難う。今は、全ての物事へ感謝の気持ちでいっぱいです。時に優しく、甘く、時に厳しく、一緒の時間や苦楽を共に過ごした主人や両親、家族、飄々と支えて下さった病院の先生方、看護師さん方や助産師さん方、病院のスタッフの方々、ご近所さんや知り合いの皆・・・本当にお礼が尽きない、感謝の気持ちで毎日過ごしています。本当に、有難う。

今回は、生まれて翌日の、赤ちゃんの不思議について、衝撃的だったので、書き留めておこうと思います。

赤ちゃん、生まれて翌日、個室の私の部屋に連れてきてもらい、私の両親も来院して主人ともども一緒に家族水入らずの時間を過ごせました。ところがその晩、両親が帰って、主人と私と赤ちゃんの3人になった頃、どうもこうも止まらない泣きっぷりに・・・えーんえーん

こちらも慌てふためきました。まだ父親と母親になって2日目。あやし方に慣れていません。しょぼんしょぼん よしよしと、どうにかこうにか抱っこしたり話しかけて泣き止ませようと頑張っていると、主人が、自前のポータブル録音機をさっとカバンから取り出しました!

産前の妊娠中、外来でよく、私の胴体にモニターを付け、お腹の中の赤ちゃんの心拍や状態を確認する事を行っていたのですが、主人が小さな手持ちの録音機で、その心音を録っていたのですね。ドクンドクングオングオンという、感じの音です。

「必殺技!こういうの聞かせると静かになるんだよ!」と、早速ガラケーほどの小ささの録音機を、抱っこされた赤ちゃんの耳元に近づけたのです!

すると、なんと赤ちゃん、ガッと録音機を持つ主人の手の指を、その小さな小さなお手てで掴み、本当にしっかりと5本の指でぎゅっと主人の指を握り締め、録音機に耳を傾け、更に、ビクッとしたかと思うといよいよ目をカッと見開いて、いわゆる自分の心音を、まるで何か確かめるかのように、懐かしいなんだか知っている元居た場所での音を求め探すかのように、驚いた表情と共に、聞いているではないですか!目なんてまだ何も外界の物は見えていないだろうに、本当にブルブルワナワナと震えた様子で、正に文字通り目の色変わっているんです😲😲!

小刻みにガタガタと震えながら赤ちゃんは、涙も枯れないまま「なんだっけこの音は!」という様な表情で、親の手をぎゅっと握って、一瞬シーンとなった最中、ドクンドクンという、自分の過去の鼓動を聞いていました。それは、ある意味、ほんのちょっとの数秒間の出来事でした。

もうすぐに飽きてしまったのか慣れてしまったのか、その後はまたギャン泣き。録音機の効果も全くゼロに。

ただ、その時の様子があまりにもこちらをもびっくりさせ、瞬間、主人も私も驚きと戸惑い、衝撃を受け、ある意味凍り付いたのを覚えています。その姿は良くも悪くも私の脳に焼き付かれたので、今、改めて絵にしてみました。だいぶ稚拙でラフなスケッチのようで恥ずかしいのですが、大体、こんな顔をしたんだ、と、想像の手助けになれば。

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正直、私には、「胎内に帰りたい」「元居た場所に帰りたい」「神様助けて」そんなメッセージに見えて、ショックでふがいなくて、どうしようどうしよう、と、いう気持ちでいっぱいになってしまいました。

逆に言うと、「この子を守っていかなければ。せっかく、勇気と愛情をもってこの世に出てきてくれたのだから。パパと、ママとで、守ってあげたい。この子には、私達しかいないんだ!」と、心から実感した瞬間でもありました。

実はこの子、お腹の中で11日間も予定日を超えてゆっくりしていて、産科の先生も首をかしげる程、「体重はすでに充分ある。調子も元気すぎる。だけど、一向に出てくる気配がない。あとは、この子が出てきたくなるタイミングを待つしかない」というような状況だったのですよね。私も高齢出産でそもそも産道が硬く、おまけに赤ちゃんもなかなか降りてこない。陣痛も誘発剤を使い、最終的には、破水の際に私(母体)が、炎症にかかったかもしれない可能性を考え、母子ともに無事健康にという私の意見を先生が汲んで、帝王切開となったくらいです。

なので、余計に、「まだ出たくない、もうちょっとノンビリ。」というこの子の意見に反し、周りの勝手な思いで無理やりこちらの世界に連れ出してしまったかなという、申し訳なさを感じていました。でも、先生が指示なさったあのタイミングで帝王切開で出さなければ、母子ともに危険が及んでいたことも確かです。

なんにしても、この子は、あの、自分の心音の録音を耳にして、何を感じて思い出したのだろうと、涙が出ました。もう、あの、懐かしい胎内の世界には帰れない。その、帰れない世界の中で安心していたいわゆるマタニティ期間の事を思い出したのかもしれない。お腹の中で聞いてくれていた私の歌声や話し声を思い出して、もはや帰れない守られた世界に想いを馳せたのかもしれない。もう、元の場所には帰れない。産まれてしまった。もう後戻りは出来ない。前進するしかない。自力で生きなければならない。この子にとっても、それは、非常に戸惑いと衝撃の真実だっただろう。

もしくは、マタニティ期間、ちょっとしたことで、私は主人に愚痴をこぼしまくっていた。スーパーの店員の態度、道行く人の行動、過去の悔しかった思い出、事ある毎にそのような小さな文句を思い出してしまい、胎教に良くない、と、主人にその都度聞いてもらったいたのである。子供は、それを聞いていたかもしれない。そして、そんな怖い事もある世の中に、あの安泰の胎内から出てきて、いよいよ生きていかなければならなくなってしまった、何に襲われるかわからないその恐怖・・・そこまで私は想像し、自分のマタニティ期間の過ごし方を後悔し、この子の身を案じた。変な話し、生きる気力をなくしてしまったらどうしよう、と、末恐ろしくて不安と悲しみに脅えた。

でも、先生は、「胎教は関係ない。問題は、今後、お母さんがどのように生きてゆくか、その後ろ姿を特に娘さんは見ているからね」という、なんともお優しいお言葉をかけて下さった。なんでも、スピリチュアルで、どんなに最新の医療技術が開発されようと、変わらない命の不変の倫理がある事を痛感させられる産科の世界。この子の、勇気を称えたい。この子の、生命力に感謝したい。この子の、胎内で思い描いていたであろう夢の世界を出来る限り守ってあげたい。

それは、私の、母親の、役目であり、責務であり、喜びであろう。この子を守り、成長に向き合い、時にはナビゲートし、時には後押しし、時にはストップをかけたり、注意喚起したり、とにかく、一緒に喜び、笑い、楽しみ、泣き、悔しがり、考え、成長し、生きてゆく。そっと母親として寄り添ってゆく。後ろ盾になる。前を率先して歩んでゆく・・・

あの顔を、私は忘れない。この世に出てくる憧れと、喜びと、切なさ。もう、胎内の世界には戻れない。帰れない場所もある。神様は、その荒波への船出を許して下さったのだ。この子が思い描き、夢想した憧れとは、ひよっとしたらそんな人生という航海を見守る御仏のような、聖マリア様のような、母親像であるかもしれない。そうしたら、あの子にとっては、私かもしれない!そんな仏や聖人君子とは当たり前だけど全くかけ離れたような、この私が!?でも、この子にとっては、私は、唯一無二の母親像なのだ!永遠に、変わる事のない、心の中の母親に、私が!!

そのような自覚の芽生えを、はっきりと、感じた瞬間の出来事でした。


 

aya-kobayashi-manita 's 翻訳 Try It ! ~pupils with heart~

こんにちは。学生時代、文化史と美術史を専攻した後(ロンドン留学含む)、美術館学芸業務補助を経て、カルチャースクール勤務。現在、在宅で翻訳の勉強中。主に、①芸術事の感想(展覧会、舞台、映画、小説など)、②英語で書かれた世界各国の美術館図録や美術評論、③英語圏の絵本や児童文学、文芸作品、④英語の歌詞、⑤趣味の朗読やよみきかせ、歌、⑥日常の散歩や旅行記、生活の一コマなど・・日英語で記してゆきたいです。

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